夫婦愛その六十
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H君、溜まっているって本当だったのね。
六十話にして変態夫様が愚痴愚痴といじけてしまうの(^-^)/
第七章バスルーム (4)ぶっかけ
それはいきなりの出来事でした。
私の嫉妬心を掻き乱すようなH君の悲鳴です。
「ダメです!!」
「奥さん、出ます!!」
「出します!!」
その叫びに妻が素早く口を離して
顔を上げた直後でした。
「うっ、うわっ、うわっ、うわっ」
H君、情けない悲鳴を浴室中に響かせながら
これまで私のためだけに存在し続けた
白く輝く首筋から乳房、さらにはお腹の辺りにまで
夥しい量のザーメンをぶっかけていたのです。
なお、放出を続けながら
「ドクン、ドクン」と波打つ陰茎を
必死の形相で握りしめて
宥めるように押さえ込んでいたためでしょうか。
辛うじて顔射だけは避けられたようでした。
一方、特筆すべきは妻の方かもしれません。
迸るように放出されるH君のザーメンを浴びながら
早くもエクスタシーに達したかのようです。
「ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ」
速射砲のように発射される白濁液が
白磁の身体を打つ度に
何とも色っぽい恍惚の表情になって
途切れ途切れの微かな喘ぎを漏らしていたのです。
初めて体感する異常なシチュエーションだと言うのは分かります。
ですが、他人棒からザーメンを浴びせられただけで恍惚となるなんて
そのようなふしだらな妻だったとは到底信じたくもありません。
夫や息子に、優しい笑顔を振り撒いているいつもの清楚な妻を
どこか手の届かないところに
置き忘れてきたような錯覚に囚われておりました。
つまり、嫉妬を超えた
どうしようもない切なさを感じていたと言うことです。
また「とうとう妻は汚されたのだ」とも思いました。
H君の白濁の体液を身体に浴びながら
恐らく、妻の心はめくるめく快感に身を委ねていたに違いありません。
だから、心まで汚されてしまったかのように思えたのです。
昨日出会ったばかりの男に
大量のザーメンで汚されながらもエクスタシーを感じるなんて
まるで、私の知らない淫乱女が顔を覗かせたようにも思えました。
それにH君が放出の合図を告げたから良かったものの
何も言わなければ口の中で受け止めていたはずです。
また、妻がそれを望んでいたようにも思えてきて
その無防備な態度がとても腹立たしく感じたものでした。
そして、その感情のままに
少し非難を込めた目を妻に向けた時です。
すでに妻の方が救いを求めるような眼差しで私を見つめておりました。
悔しそうに唇を噛みしめ
その切れ長の瞳には
薄っすらと涙さえ浮かべていたのです。
恐らく、大量のザーメンを浴びながら達したことに
そういった自分の性に
妻自身では解決することのできないほどの
深い哀しみを覚えていたに違いありません。
そのことで、愛する夫に救いを求めようとしたのでしょう。
私は、愛する妻の心を思いやらず
一瞬でも淫乱扱いしたことを後悔せずにはいられませんでした。
近所でも評判の貞淑で清楚な妻の日常を壊してまで
禁断の世界に引きずり込んだ責任は全て私にあるのです。
それに精神に異常をきたした馬鹿夫の理不尽な要求にも
妻はただ一所懸命に応えながら
要求通り、望むべく変貌を遂げてくれたのでした。
大いなる反省の気持ちを込めて
哀しみを湛えた妻の手を取ります。
そして立ち上がるよう促しました。
放心状態のままで立ち上がった白い肌を
H君の粘りの強いザーメンが
ゆっくりと下腹部にまで伝い落ちてゆきます。
その流れが、濡れ光る漆黒の陰毛の中に
染み込むような感じになり
やがて複雑な形状の大陰唇辺りで静止しました。
まるで、中出しされたような無惨な光景です。
えへへ
すぐ涙が出る癖があるの。
そろそろベッドルームに行きたいです。
だけどもう少し待って下さいねヾ(o´∀`o)ノ