夫婦愛その十五
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yahooブログで削除されたお話の続きです。
第二章他人棒 (2)妻の選択
翌朝、爽やかな陽光の中
出勤の玄関先での出来事です。
見送る妻の耳元で「帰ったら聞くよ」と囁きます。
すると妻は子供のように素直な表情でコクンと頷きながら
驚いたことに私の首に腕を巻いて
激しいディープなキスを返してきたのです。
出勤する玄関先で
こんなに激しいキスは久しぶりのことです。
・・・できることならこのままベッドインしたい
そう思えるほどすごく新鮮な気持ちになりました。
また早朝にもかかわらず
妻が自ら求めてきたディープキスです。
夫が変態だと分かった後でも
ただひたむきに愛を貫く姿勢がいじらしく思えてなりません。
・・・何もかも取り止めてこの日常を大切にすべきじゃないのか
狂いかけた私の心に一瞬よぎった思いです。
しかし気を取り直します。
心が揺らぐのは
この早朝の爽やかな陽光のせいだと考えることにしたのです。
すでに異常をきたし始めた私の心では
「三年越しの粘りと辛抱」が「爽やかな陽光」を凌駕することなど
当然の成り行きであったのかも知れません。
なお、その日は「妻の選択」が気になって気になって
仕事が思うように捗らなかったことが情けなくもあり
大いに悔やまれるところです。
この夜、他人棒様が決定します。
つづきも読んでね。ヽ(≧∀≦)ノ