シスター、日欧の不倫事情を語る。
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特にグルメ評論家として好感度を上げていたあの芸人さんの不倫の顛末は、 確かにゲスかったですし、それまでの好感度の高さや、美人の奥さんがいる“うらやま境遇”などもあったせいか、近年まれに見る猛烈なバッシングを浴びたように思います。
実は「不倫した人間を周囲が叩く」というのは日本社会ならではの傾向で、ヨーロッパの多くの国々では、不倫相手に慰謝料を求めることなどできませんし、むしろ不倫は「新しい恋の始まり」として世間から応援されるケースもあるのだそうです。
あるドイツ人コラムニストによると、ヨーロッパには「どんな関係性においても、人の心に根付いた“好き”という気持ちは応援すべき」という風潮があり、たとえ不倫であっても、すでに離婚準備に入っているなど、それなりに行動が伴っていれば、周りから理解を得られやすいとのこと。
また結婚観においても、「結婚というコミットメント(契約)の外にいる不倫相手は、誰と恋愛しようと自由。不貞行為はあくまで夫婦問題。世間様の批判や責任を負う立場にはない」という、とても論理的な考え方が浸透しているのが実情です。
さらにドイツには、「失われた愛に慰謝料は存在せず」という格言があるほどで、離婚原因を夫婦のどちらかに負わせることはなく、それどころか、もしも不倫したのが男性だとしたら、された側の妻は本来なら被害者のはずなのに、「旦那の気持ちを引き留められなかった奥さんにも責任の一端がある」といった厳しい意見まで飛び出すことも少なくないのだそうです。
そういう意味では、「不倫=悪」という単純図式の根強い日本社会は、「不倫された側」にとって救われる世界なのかもしれません。
こうした日本と欧州文化圏における「恋愛観の違い」は何も不倫だけではないのです。欧州においては、パートナーと別れたり、配偶者と離婚した後も、友達として家族ぐるみの付き合いを続ける人が多く、人間関係に対する考え方が日本とは根本的に違っていることになります。
どちらが良い、悪いかは別として、同じ不倫でも過剰に叩かれる国もあれば、新しい恋として応援される国もあるということ。文化や考え方がこれだけ違っていることに、貞淑妻としては感心するばかりの今日この頃です。
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